文法のまとめ4:格の基本的な用法と定冠詞・不定冠詞の格変化
1.4つの格の基本的な用法 「格」は、日本語の格助詞「が/は、の、に、を」にあたるもので、文の中で名詞をどの役割で使っているかをあらわしています。英語には、主格、所有格、目的格の3つがありますが、ドイツ語には4つの格があり、「1格・2格・3格・4格」あるいは「主格・属格・与格・対格」などと呼ばれています。 1格(主格:Nominativ〔ノミナティーフ〕) ①「~は/~が」(主語として使う) Der Spieler mit den meisten Punkten gewinnt das Spiel. 最も多くの点を持っている プレイヤー が 、ゲームに勝利します。 →動作や状態の主体をあらわす。「誰が」、「何が」にあたる言葉。 ②「~です・である」(述語〔補語〕として使う) Ich bin Angestellter . 私は会社員 です 。 →主語とイコールで結ばれる言葉。ここでは「ich=Angestellter」というイコールの関係なので格は変わらない。ドイツ語では主に「述語」と呼ばれるが、英語の「補語」にあたる。ちなみに職業や国籍を述語として使うときは冠詞を付けない。 2格(属格・所有格:Genitiv〔ゲニティーフ〕) 「~の」(付加語として所有を表す) Die Karte des Spieler s wird verdeckt gelegt. プレイヤー の カードは、裏向けで置かれます。 →die Karteは1格で、des Spielersが2格の部分。男性名詞と中性名詞の2格には名詞の語尾に「-s」か「-es」が付く。日本語とは語順が逆になるので注意。英語のofのように、後ろから前の名詞につながる。例えば「Return of the Jedi」で「ジェダイの復讐(帰還)」になるのと同じ。 3格(与格・間接目的格:Dativ〔ダーティーフ〕) 「~に」(主に間接目的語として使う) Ich gebe dem Spieler die Karte. 私は そのプレイヤー に そのカードを渡します。 →主に「~に」の意味で使う。ここでは「geben=渡す」という動作を直接受けるのは「die Karte=そのカード」の方で、...