実践編:カードゲーム『ニムト』(6nimmt!)の公式ページで必要な情報だけ読んでみよう

 学習目標:

● 『ニムト』(6nimmt!)の公式ページを見て、ゲームの内容物とルールの概要を読み解くことができる。

まだプレイしたことのないドイツゲームを購入するときには、事前にルールやプレイした人の感想を調べることが一般的ですよね。日本語の情報があまり無い場合、ドイツ語の公式サイトが読み解けると便利です。ポピュラーなカードゲーム『ニムト』(6 nimmt!:ゼクス・ニムト)のページをのぞいてみましょう。

『ニムト』の公式サイト
6 nimmt! - Kartenspiel - | AMIGO (amigo-spiele.de)

1.説明動画を見て、ゲームの内容物や大まかなルールのイメージを得る。

公式サイトで説明動画がある場合、ゲームのコンポーネント(内容物)や準備の仕方、ルールについて情報を得ることができます。以下のYoutube動画を見てみましょう。ドイツ語が分からなくても、どんなカードやコマを使って何をするか、大まかなイメージがつかめればOKです。すでにルールを知っている方は、sechs(ゼクス)=6、sechste(ゼクステ)=6番目の、Karte(カルテ)=カード、Hornochsen(ホルンオクセン)=角牛(カードにある牛型のマーク)などの単語を聞き取ってみましょう。


2.公式ページから最低限の情報を得る。

【ゲームのコンポーネント】
次に公式ページを見て、最低限必要な情報だけ読み解いてみましょう。まず、ページ下の「Weitere Information」(ヴァイテレ・インフォルマツィオーン:さらなる情報)の欄にある「Spielinhalt」(シュピールインハルト:ゲームの内容)をクリックして、ゲームのコンポーネントを確認します。以下の二つが出てきます。

● 104 Spielkarten
● 1 Spielanleitung (deutsch)

内容物はカード104枚と説明書1部の二つです。104は数字でeinhundertvier(アインフンダートフィーア)、Spielkartenは、ゲームカード(もしくはプレイカード)で、Spiel(シュピール)+Karten(カルテン)の二語からできています。

Spielanleitung(シュピールアンライトゥング)は、Spiel(シュピール)+Anleitung(アンライトゥング=説明書)の二語からできています。deutsch(ドイチュ)は「ドイツ語」なので、ドイツ語説明書が含まれていることが分かります。

【大まかなルール】
次にゲームの大まかな流れを見てみましょう。「Weitere Information」の欄の「So spielt man」(ゾー・シュピールト・マン=このように人は遊びます)をクリックすると、どのような順番でゲームをするかが箇条書きで出てきます。テキストトゥスピーチの音声と( )内のカタカナ発音を参考にして音読してみましょう。



※テキストトゥスピーチの音声は以下のサイトを使っています。

1) Vier Kartenreihen liegen auf dem Tisch.(フィーア・カルテンライエン・リーゲン・アウフ・デム・ティッシュ)

2) Jede Reihe darf maximal aus fünf Karten bestehen.(イェーデ・ライエ・ダルフ・マクスィマール・アォス・フュンフ・カルテン・ベシュテーエン)

3) Alle Spieler legen gleichzeitig jeweils eine ihrer Karten verdeckt vor sich ab. Anschließend werden die Karten aufgedeckt.(アレ・シュピーラー・レーゲン・グライヒツァイティヒ・イェーヴァイルス・アイネ・イーラー・カルテン・フェアデックト・フォーア・ズィッヒ・アップ アンシュリーセント・ヴェルデン・ディー・カルテン・アウフデックト)

4) Die niedrigste Karte wird zuerst an eine der Reihen angelegt, dann die zweitniedrigste usw.(ディー・ニードリヒステ・カルテ・ヴィルト・ツーエアスト・アン・アイネ・デア・ライエン・アンゲレークト、ダン・ディー・ツヴァイトニードリヒステ・ウント・ゾー・ヴァイター)

5) Legt ein Spieler die sechste Karte in eine Reihe, dann muss er die ersten fünf Karten dieser Reihe an sich nehmen, hierfür gibt es Minuspunkte.(レークト・アイン・シュピーラー・ディー・ゼクステ・カルテ・イン・アイネ・ライエ、ダン・ムス・エア・ディー・エアステン・フュンフ・カルテン・ディーザー・ライエ・アン・ズィッヒ・ネーメン、ヒーアフューア・ギープト・エス・ミーヌスプンクテ)

6) Wer zuerst 66 Minuspunkte erreicht, hat verloren.(ヴェーア・ツーエアスト・ゼクスウントゼヒツィヒ・ミーヌスプンクテ・エアライヒト、ハット・フェアローレン)

ドイツ語が読めたら、ドイツ語と日本語意訳をマッチングさせてみましょう。以下の意訳は順不同に並べているので、順番に並べ替えてみてください。推測でOKです。キーワードになりそうな名詞を調べてみてもよいでしょう。名詞の頭文字は常に大文字で書かれています。

意訳:
A) あるプレイヤーが六枚目のカードを列に置いたとき、その人はその列にある五枚のカードを取らなければならない。これに対してマイナス点が発生。

B) すべてのプレイヤーは同時に、自分のカードのうちの一枚を裏向けで自分の前に置く。それからカードがオープンされる。

C) 各列には最大で5枚のカードまで置ける。

D) 4枚のカードの列が机の上に置かれている。

E) 最初にマイナス66点に達した人が負け。

F) 最も数の小さいカードが、最初にどれかひとつの列に置かれる、次に二番目に数が小さいカードが置かれ、以下同様に続く。




↓ ↓ ↓ 解答はコチラ ↓ ↓ ↓




1) Vier Kartenreihen liegen auf dem Tisch.
D) 4枚のカードの列が机の上に置かれている。

2) Jede Reihe darf maximal aus fünf Karten bestehen.
C) 各列には最大で5枚のカードまで置ける。

3) Alle Spieler legen gleichzeitig jeweils eine ihrer Karten verdeckt vor sich ab. Anschließend werden die Karten aufgedeckt.
B) すべてのプレイヤーは同時に、自分のカードのうちの一枚を裏向けで自分の前に置く。それからカードがオープンされる。

4) Die niedrigste Karte wird zuerst an eine der Reihen angelegt, dann die zweitniedrigste usw.
F) 最も数の小さいカードが、最初にどれかひとつの列に置かれる、次に二番目に数が小さいカードが置かれ、以下同様に続く。

5) Legt ein Spieler die sechste Karte in eine Reihe, dann muss er die ersten fünf Karten dieser Reihe an sich nehmen, hierfür gibt es Minuspunkte.
A) あるプレイヤーが六枚目のカードを列に置いたとき、その人はその列にある五枚のカードを取らなければならない。これに対してマイナス点が発生。

6) Wer zuerst 66 Minuspunkte erreicht, hat verloren.
E) 最初にマイナス66点に達した人が負け。


以下に細かく文を区切っていきます。文法的な説明も少し触れていますが、読み飛ばしてOKです。受動態や現在完了の説明は基礎編で行うので、ここでは語句を覚える際の参考にしてみてください。頻出語句だけチェックして覚えてしまいましょう。

Vier Kartenreihen=4つのカードの列
liegen=置かれている
auf dem Tisch=机の上に

Jede Reihe=各列は
darf=(ルール上)~してもよい、~することが許されている(話法の助動詞dürfenの現在形三人称単数)文末の動詞(原形)とセットになる。
maximal=最大で
aus fünf Karten=五枚のカードから
bestehen=成り立つ、構成する

Alle Spieler=すべてのプレイヤーは
legen=置く(文末のabとセットになっている分離動詞ablegen)
gleichzeitig=同時に
jeweils=それぞれ
eine ihrer Karten=彼らのカードのうちの一枚を
verdeckt=裏向けで
vor sich=自分の前に
ab=分離動詞ablegenの前つづり

Anschließend=引き続いて
werden=~される(受動態の助動詞として使われている。文末のaufgedecktとセット)
die Karten=それらのカードが
aufgedeckt=aufdecken(開く、オープンする)の過去分詞。「werden+過去分詞(文末)」で、~されるという意味の受動態を作る。ここでは「開かれる、オープンされる」の意味。

Die niedrigste Karte=最も(数値の)低いカードが
wird=werdenの現在形三人称単数。受動の助動詞として使われている。
zuerst=まず最初に
an eine der Reihen=複数の列の一つに
angelegt=anlegen(置く)の過去分詞。wird+angelegtで「置かれる」という意味の受動態。
dann=それから
die zweitniedrigste=二番に低い(カード)が。ここでは一番数字が小さいカードの次に二番目に数字が小さいカードが続くので、名詞Karteが省略されている。
usw.= und so weiter(等々、以下同様)の略。

Legt=legen(置く)の現在形三人称単数
ein Spieler=ある一人のプレイヤーが
die sechste Karte=六枚目のカードを
in eine Reihe=ある列に

※この文では従属接続詞wenn(~のときには、~する場合)が省略されており、動詞legenが文頭に位置している。元の文は「Wenn ein Spieler die sechste Karte in eine Reihe legt, dann ...」の順番(従属接続詞を使うときは、定動詞は文末に置かれる)。

dann=ここでは省略されたwennとセットになり、「wenn=もし~なら、dann=その場合には~」の意味で使うわれている。
muss=~しなければならない(話法の助動詞müssenの現在形三人称単数)。文末の動詞(原形)とセットになる。
er=彼は
die ersten fünf Karten=はじめから五枚のカード
dieser Reihe=この列の
an sich=自分のもとに
nehmen=取る
hierfür=これに対して、このために
gibt es=~がある、存在する。英語のthere is, there areに相当する熟語
Minuspunkte=マイナス点

Wer=~する人は。疑問詞(誰が?)ではなく、不定関係代名詞として使われている。文末に動詞erreichtが置かれて、「~する人は」という意味の文のカタマリを作る。
zuerst=最初に
66 Minuspunkte=66マイナス点に
erreicht=erreichen(到達する、達する)の現在形三人称単数
hat=habenの現在形三人称単数。完了の助動詞として使われており、文末の過去分詞とセットで現在完了を作っている。
verloren=verlieren(負ける)の過去分詞。hat verlorenで「負けました」


最後にもう一度テキストトゥスピーチの音声と( )内のカタカナ発音を参考にして音読してみましょう。一文ずつ、あるいは語句ずつ一時停止してゆっくり読んでOKです。

1) Vier Kartenreihen liegen auf dem Tisch.(フィーア・カルテンライエン・リーゲン・アウフ・デム・ティッシュ)

2) Jede Reihe darf maximal aus fünf Karten bestehen.(イェーデ・ライエ・ダルフ・マクスィマール・アォス・フュンフ・カルテン・ベシュテーエン)

3) Alle Spieler legen gleichzeitig jeweils eine ihrer Karten verdeckt vor sich ab. Anschließend werden die Karten aufgedeckt.(アレ・シュピーラー・レーゲン・グライヒツァイティヒ・イェーヴァイルス・アイネ・イーラー・カルテン・フェアデックト・フォーア・ズィッヒ・アップ アンシュリーセント・ヴェルデン・ディー・カルテン・アウフデックト)

4) Die niedrigste Karte wird zuerst an eine der Reihen angelegt, dann die zweitniedrigste usw.(ディー・ニードリヒステ・カルテ・ヴィルト・ツーエアスト・アン・アイネ・デア・ライエン・アンゲレークト、ダン・ディー・ツヴァイトニードリヒステ・ウント・ゾー・ヴァイター)

5) Legt ein Spieler die sechste Karte in eine Reihe, dann muss er die ersten fünf Karten dieser Reihe an sich nehmen, hierfür gibt es Minuspunkte.(レークト・アイン・シュピーラー・ディー・ゼクステ・カルテ・イン・アイネ・ライエ、ダン・ムス・エア・ディー・エアステン・フュンフ・カルテン・ディーザー・ライエ・アン・ズィッヒ・ネーメン、ヒーアフューア・ギープト・エス・ミーヌスプンクテ)

6) Wer zuerst 66 Minuspunkte erreicht, hat verloren.(ヴェーア・ツーエアスト・ゼクスウントゼヒツィヒ・ミーヌスプンクテ・エアライヒト、ハット・フェアローレン)


※  ※  ※


いかがでしたでしょうか?今回は6nimmt!の公式ページを読んでみました。Karte=カード、Tisch=テーブル・机、Reihe=列、Minuspunkte=マイナス点、Spieler=プレイヤー、liegen=置いてある、legen=置く、verdeckt=裏向けで、aufgedeckt=オープンされる、usw=und so weiter(等々、以下同様に続く)などの語句は、説明書によく出てくるので覚えておくとよいでしょう。それではまた次回、bis zum nächsten Mal!

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