基礎編13:趣味はありますか?ー不定詞と定動詞、基本的な語順




今回の学習目標:

  • 趣味に関する対話を聞いて、内容を理解できる。
  • 相手の趣味を尋ねたり、自分の趣味を述べることができる。
  • 不定詞と定動詞の違いと基本的な語順を理解する。
基礎編の第6回では、自己紹介と動詞の規則変化について学びました。今回は、趣味の表現を学びます。自分の趣味を述べることに加えて、不定詞と定動詞の違いや基本的な語順も理解することが目標です。

1.Was machst du gern? Hast du Hobbys? 趣味はある?

まず、一問一答で趣味を尋ねる表現を学びましょう。音声に続いて、質問とその答えを一緒に発音してみてください。それぞれの趣味が何か推測してみましょう。

frage

Was machst du gern?

antwort

Ich lese gern Bücher, besonders Krimis.

frage

Was machen Sie gern?

antwort

Ich sehe gern Filme. Ich gehe oft ins Kino.

frage

Hast du Hobbys?

antwort

Ja, mein Hobby ist Ski fahren. Ich reise auch gern.

frage

Haben Sie Hobbys?

antwort

Ja, mein Hobby ist Musik hören. Manchmal gehe ich ins Konzert.

いかがでしょうか?最初から順番に、読書、映画、スキー、旅行、音楽が趣味として述べられています。以下が日本語訳です。もう一度音声のゆっくりバージョンに続いて音読してみましょう。ブラウザによっては、音声プレイヤーのサウンドアイコンの右にある3点ボタンを押すと、再生速度を変えることができます。

  • Was machst du gern?(君は何をするのが好きなの?)
  • Ich lese gern Bücher, besonders Krimis.(私は本を読むのが好き、特に探偵小説ね。)
  • Was machen Sie gern?(あなたは何をするのが好きですか?)
  • Ich sehe gern Filme. Ich gehe oft ins Kino.(私は映画を見るのが好きです。私はよく映画館に行きます。)
  • Hast du Hobbys?(君は趣味があるの?)
  • Ja, mein Hobby ist Ski fahren. Ich reise auch gern.(ええ、私の趣味はスキーなの。私は旅行をするのも好きよ。)
  • Haben Sie Hobbys?(ご趣味はおありですか?)
  • Ja, mein Hobby ist Musik hören. Manchmal gehe ich ins Konzert.(はい、私の趣味は音楽を聴くことです。時々私はコンサートに行きます。)

趣味を尋ねるときの表現として、ここでは"Was machst du gern?"と"Hast du Hobbys?"の二つがありますが、他にも"Was ist dein Hobby?"(君の趣味は何?)あるいは"Was ist Ihr Hobby?"(あなたの趣味は何?)という聞き方もあります。質問をするときは、相手との距離に応じて、親称のdu(君は)と、敬称のSie(あなたは)を使い分けます。主語が変わると動詞の語尾も変わります。上の質問では、duを使うときは動詞machen(マッヘン:~する)とhaben(ハーベン:~を持っている)の語尾が、「-st」(machst, hast)に、Sieを使うときは「-en」(machen, haben)になっていますね。gern(ゲァン)は副詞で「~するのが好き、好んで」という意味で、gerne(ゲァネ)という形もよく使われます。

自分の趣味を述べるときは、"Ich ~ gern (~)."(私は~するのが好きです。)と、"Mein Hobby ist ~."(私の趣味は~です。)の二つがあります。次にそれぞれの言い方を使って自分の趣味を述べてみましょう。

2.Mein Hobby ist Ski fahren. Ich fahre gern Ski. 私の趣味はスキーです。私はスキーをするのが好きです。

まず、簡単な方を使って自分のセリフを作ってみましょう。"Mein Hobby ist "(マイン・ホビー・イスト)の後に、趣味を表す語句を付け足すだけです。例として下の表にいくつか趣味の語句を挙げていますので、好きなものを使って自分の答えを作ってみましょう。表の語句は「不定詞句」(名詞や前置詞句+動詞の原形)あるいは「不定詞」(動詞の原形)の形で並んでいますが、変化はさせずにそのまま使います。

趣味が2つある場合は、Hobbyを複数形にして、"Meine Hobbys sind ~ und ~."(マイネ・ホビース・ズィント ~ ウント ~)と述べます(undが英語のandにあたります)。3つ以上述べる場合は、最後の2つだけをundでつなぎ、"Meine Hobby sind ~, ~, ~ und ~."のように述べます。

Brettspiel spielen
ブレットシュピーレ・シュピーレン
ボードゲームをする
Tischtennis spielen
ティッシュテニス・シュピーレン
卓球をする
Fußball spielen
フースバル・シュピーレン
サッカーをする
Baseball spielen
ベースボール・シュピーレン
野球をする
Klavier spielen
クラヴィーアー・シュピーレン
ピアノを弾く
Geige spielen
ガイゲ・シュピーレン
バイオリンを弾く
Videospiele spielen
ヴィデオシュピーレ・シュピーレン
ゲームをする
Auto fahren
アォト・ファーレン
車に乗る
Motorrad fahren
モトーァーラート・ファーレン
バイクに乗る
Rad fahren
ラート・ファーレン
自転車に乗る
Ski fahren
シー・ファーレン
スキーをする
ins Kino gehen
インス・キーノ・ゲーエン
映画館に行く
ins Konzert gehen
インス・コンツェルト
コンサートに行く
ins Museum gehen
インス・ムゼーウム・ゲーエン
美術館・博物館に行く
Filme sehen
フィルメ・ゼーエン
映画を見る
Baseballspiele sehen
ベースボールシュピーレ・ゼーエン
野球の試合を見る
Fußballspiele sehen
フースバルシュピーレ・ゼーエン
サッカーの試合を見る
Videos auf Youtube sehen
ヴィデオス・アォフ・ユーチューブ・ゼーエン
Youtube動画を見る
Musik hören
ムズィーク・ホェーレン
音楽を聴く
Romane lesen
ロマーネ・レーゼン
小説を読む
Kendo machen
ケンドー・マッヘン
剣道をする
Judo machen
ユードー・マッヘン
柔道をする
Karate machen
カラテ・マッヘン
空手をする
shoppen ショッペンショッピングする
schwimmen シュヴィメンスイミングをする
reisen ライゼン旅行をする
joggen ジョッゲンジョギングをする
tanzen タンツェンダンスをする
angeln アンゲルン釣りをする
singen ズィンゲン歌う
wandern ヴァンダーンハイキングをする
kochen コッヘン料理をする
fotografieren
フォトグラフィーレン
写真を撮る
malen マーレン絵を描く
reiten ライテン乗馬する
turnen トゥルネン体操をする

例を挙げると以下のようになります。大まかな趣味を述べた後に、「特に~です」と少し詳しく言いたいときには、"besonders ~"(ベゾンダース)を付け加えてもよいでしょう。

frage

Hast du Hobbys? 

antwort

Mein Hobby ist Bücher lesen, besonders Krimis.(私の趣味は本を読むことです、特に探偵小説です。)


frage

Haben Sie Hobbys?

antwort

Meine Hobbys sind Filme sehen und Rad fahren.(私の趣味は映画を見ることと、自転車に乗ることです。)


次に"Ich ~ gern(~)."(私は~をするのが好きです。)の言い方を使ってみましょう。今度は動詞の語尾を「e」にして、文の二番目に置き、その次にgern(~するのが好き)を置くので、「Ich +動詞+gern+その他の語句.」あるいは「Ich +動詞+gern」の形でセリフを作ります。"Filme sehen"を使う場合は、"Ich sehe gern Filme."となります。「~するのも好き」と言いたい場合には、"gern"の前に"auch"(アォホ)をつけます。以下が作例です。


frage

Was machst du gern?

antwort

Ich fahre gern Ski. Ich gehe auch gern ins Kino.(私はスキーをするのが好きです。私は映画館に行くのも好きです。)

frage

Was machen Sie gern?

antwort

Ich spiele gern Klavier. Und ich tanze auch gern.(私はピアノを弾くのが好きです。それにダンスをするのも好きです。)

※動詞angeln(アンゲルン)は語尾が「n」だけですが、発音の都合で、Ich angle gern.(イッヒ・アングレ・ゲァン)となります。


3.不定詞と定動詞の違いと、主語や動詞などの基本的な語順

最後に不定詞と定動詞の違いと、ドイツ語の基本的な語順について整理しておきましょう。

"Mein Hobby ist ~."の形で趣味を述べるときは、不定詞句あるいは不定詞をそのまま使いました。不定詞は動詞の原形で、"spielen"や"angeln"のように、語尾が必ず「-en」か「-n」で終わります。不定詞句は"Klavier spielen"や"ins Kino gehen"のように、不定詞の前に他の語句がついたものです。不定詞も、不定詞句も、まだ主語と組み合わせて使われておらず、単に「~する」という動作や行動を表しているだけですが、今回、趣味を述べたように、「~することです」の意味で、述語(補語)として使うこともできます。

● Klavier spielen ピアノを弾く
→Mein Hobby ist Klavier spielen. 私の趣味は、ピアノを弾くことです。

これに対して、"Ich ~ gern ~."で述べたように、不定詞(句)を主語と組み合わせて使う場合には、動詞の形(主に語尾)を変えなければなりません(=人称変化)。形が変わった後の動詞を「定動詞」といいます。この定動詞は、疑問詞のない疑問文では文の一番目に、疑問詞のある疑問文と、疑問文ではない普通の文では文の二番目に置かれます。

● Klavier spielen ピアノを弾く
→Ich spiele gern Klavier. ※普通の文なので二番目に動詞

● Hobby haben 趣味を持っている
Hast du Hobbys? ※疑問詞のない疑問文なので一番目に動詞

● gern machen 好んでする
→Was machst du gern? ※疑問詞wasがあるので二番目に動詞

普通の文では定動詞は二番目に置かれますが、主語は文のはじめでなくてもOKなので、例えば目的語を強調したい場合、文頭に持ってくることもできます。

Klavier spiele ich gern. ピアノを私は弾くのが好きです。

このとき、主語は三番目に置かれます。文の中心になるのは動詞なので、初級文法では主語は動詞の右か左に置くと考えておけばOKです。

ちなみに、gernの位置ですが、今回の練習では、"Ich singe gern." や "Ich fahre gern Rad." 文の三番目に置かれていました。この"gern"は、文末に置くこともできます。

Ich fahre Rad gern.
Ich gehe ins Kino gern.

ただし、基本的な語順として、動詞と結びつきの強い語は文末に置かれる傾向が強いので、主語を文の一番目に置いた場合、"Rad"のような目的語や"ins Kino"のように動詞とセットで一つの動作を表す語句などは、文末に置かれるのが普通です。まとめると以下のようになります。

【不定詞と不定詞句】…動詞の原形、動詞以外の語句+動詞の原形→動作のみを表すカタマリ

【定動詞】…主語によって形が変わった動詞のことで、基本的に文の一番目か二番目に置く

【基本的な語順】
①普通の文(平叙文)では定動詞は二番目
②疑問詞を使わずに質問するときは文の一番目
③疑問詞を使って質問するときは文の二番目
④主語は動詞の右か左に置く
⑤文末には動詞とセットで使われる語句を置くことが多い

あとがき

今回は趣味を尋ねたり、答えることが目標でした。例としていくつか趣味を表す語句を挙げましたが、表にない場合は、wadoku.deや、ドイツ語版wikipediaなどで探してみるとよいでしょう。いきなりドイツ語を検索するのは難しいですが、もし日本語版wikipediaの「多言語版」の欄に「Deutsch」(ドイツ語)のリンクがあれば、知りたい内容のドイツ語が見つかるかもしれません。
それではまた次回、Auf Wiedersehen!

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